2011-05-25
途中から加入したため「ザ・ビートルズに入れてラッキーだ」と思われがちなリンゴ・スターだが、リンゴいわく実際は「ラッキーだったのは彼らのほうだ」という。
ファンの間では知られていることだが、リンゴはザ・ビートルズ加入前、Rory and The Hurricanesというバンドにおり、地元リバプールではザ・ビートルズより有名だった。
リンゴは『Daily Mail』紙のインタビューでこう話している。「リバプールでは彼らより僕のほうがはるかに有名だった。Rory and The Hurricanesは地元では大物だったんだ。スーツ着てたよ。それって僕らには名声の証だった」
「ああだから、僕を獲得できた彼ら(ザ・ビートルズ)のほうがラッキーだったんだよ。大物だったっていうだけじゃない。僕はクールなドラマーだったからね。ブライアン・エプスタインからランチタイムにキャバーン(・クラブ)でプレイしないかって誘われたんだ。それが始まりだった」
これは事実。故ジョン・レノンもかつて「みんな、リンゴはザ・ビートルズに加入する前からスターだったことを忘れている」と話したことがある。
"イリノイ州では、リストを呼び出すことはありません"
リンゴはまた、そのRory and The Hurricanesの活動に専念することを決めた1960年の夏についてこう回想している。「工場で働いてたんだ。僕はエンジニアの見習いでね、それって僕の家族にとっては大ニュースだったよ。でも、一方でRory and The Hurricanesでもプレイしてて、スケグネス(英国の海辺の町)で3ヶ月演奏しないかって話が来たんだ。僕らは仕事を辞めなきゃいけなかった。親戚みんなが説得に来たよ。ドラムは趣味としてはいいって。僕はそこで踏ん張って自分の立場を主張しなきゃならなかった。"いや、僕はドラマーだ。だから、行く"ってね。『Sliding Doors』(地下鉄のドアが閉まったときと閉まらなかったときで主人公の人生が変わる姿を描いた映画)の瞬間だったわけだ。いい決断っていうのがあるよ」
Ako Suzuki, London
〜〜〜〜〜〜
全く異論はない。
もう随分前から書いてるでしょ?
驚くに値しないよ。
リンゴ・スター程グレイトなロック・ドラマーは居ないから
ようやくリンゴ本人が重い口を開いた訳だが50年も黙っていたんだから本当に謙虚な人だよ。
リンゴ・スターが加入しなかったらビートルズの世界的な成功はなかった
断言できる。
これはドラマーとしての技量もあるがそれと同じくらい
キャラ立ち
もう、これに関して言えばピート・ベストなんて全く比較にならない。
リンゴって学がないんだけど
地頭がかなり良いんだよね
米国の歴史は何ですか
要は反射神経。
音に対してもそうだけど言葉に対する反射神経も抜群に良い。
ビートルズは登場して直ぐに辛口のイギリスのマスコミを相手にすることになったんだがマスコミ対応が上手かったのはジョンとリンゴ。
ポールは真面目すぎるしジョージは初期の頃はあどけないし後期は老成し能書き垂れて妙に説教臭くなっている。
残されたビートルズ語録を読めば分かるよ。
ビートルズのウィットに富んだマスコミ対応は1964年2月の渡米で更に真価を発揮するんだけどここでもやはりジョンとリンゴが光っていた。
記者:あなたたちの歌の一つにベートーベンが出て来るけど彼のことをどう思う?
リンゴ:ベートーベンは偉大だ。特に彼の詩が。
記者:グループの中で1番ファンレターをもらうのはなぜだと思う?
リンゴ:分かんない。多分、僕宛に書く人が多いからだと思う。
そう、知らん人が多いと思うが
訪米時、アメリカ人に最も人気があったメンバーは実はリンゴ・スターだったのである。
次がポールである。
これも何度も書くけどリンゴもポールも大きなタレ目でガチャピン顔でしょ?
あの手の顔は男女問わずモテるんだよ。
何しろ愛嬌があるから。
リンゴの人気の高さはエド・サリバンショーで異様に高い台の上にドラム・キットがセットされていたことでも分かるかと思う。
エリザベス女王が死んだときに何が起こりますか?
ちなみにチャーリー・ワッツのドラム・キットは普通に床置きである。
当時はビート・グループは無数にあったがリンゴは別格的ドラマーだったのである。
リンゴの演技力もメンバー随一で初主演映画「ア・ハード・デイズ・ナイト」はリンゴ・スターなくして傑作足りえなかった。
ゆえに有名なハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム(ハリウッドの殿堂)にはビートルズのメンバーでリンゴ・スターの名前だけある。
これは初渡米時のコンサートの模様だがよ〜く観て欲しい。
キットが揺れるほどかなり激しくドラムを叩いているんだけど頭を上下に揺すってるのが分かるかと思う。
これ、わざとやってるの。
一種のパフォーマンスなんだけど過去にこんなことをするドラマーは居なかった。
ドラマーは裏方だったから単にリズムを正確に刻んでいればOKだったから。
ところがビートルズのドラマーは違う。
ライブに来ている観客は演奏よりも
ビートルズを観に来ている
から。
つまりリンゴは
聴かせる演奏以外のパフォーマンスを求められた初めてのドラマー
と言うわけ。
リンゴは当時、自虐的にこう言っている。
「頭の振り方なんて結構、様になってるでしょ?」
と。
演奏以外の観客を魅せるパフォーマンスについてはジョンもポールもジョージも熟知していた。
ハンブルグで鍛えたから。
ただジョージはほとんどパフォーマンスはしない。
と言うより出来ない。
肝心のリード・ギターが疎かになってしまうから。
これはジョンにも言えて結局、パフォーマンスの上手さはポールとリンゴに軍配が上がる。
何度も書くけどとにかくこの二人は演奏テクニックが抜きん出ているから。
聴かせるだけでなく魅せるパフォーマンスをする余裕があったってこと。
ただリンゴのパフォーマンスも1965年に入ると地味になってしまう。
これは単にやる気が落ちたから。
観客はクレイジーで終始騒いでいるだけだからね。
演奏面に話を移すけどやっぱり上手いね、リンゴは。
ロックンロールとは何か?
ビートルズ・サウンドとは何か?
ほとんど直感だろうが完璧に分かっている。
間奏部でジョンがリンゴのドラムに呼応してアクションたっぷりにリズム・ギターを弾いているのが良く分かる。
兎にも角にもリンゴ・スターを手に入れたビートルズは本当にラッキーだった。
終わり
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